
人気のeMAXIS Neoシリーズ
「eMAXIS Neo 遺伝子工学って評判どうなんだろう…。ファンドの注意点ってあるのかな…。今後も成長していくのかな…。投資初心者にでもわかるように教えてください。」
こういった疑問に答えます。
チャートや過去データ、表などを用いてわかりやすく解説していきますのでよろしくお願いします^^
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」の評判は?

まず結論を言うと、評判は良いといえます。
【前提条件】
今回はファンドの純資産総額で評判の良し悪しを考えます。
純資産総額 = 基準価格 × 受益権口数(ファンドの買われている口数)
純資産総額が増加していれば、基準価格も伸びており、ファンドも多く買われていると判断します。
なぜ評判がいいのか、ファンドの基礎情報とあわせて解説していきます。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」とは?
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」は遺伝子工学関連の銘柄に特化して投資をするファンドです。
S&P Kensho Genetic Engineering Indexに連動する投資成果を目指しています。
S&P Kensho Genetic Engineering Indexとは
AIを活用し、企業の開示情報などの膨大な文献を自動的に処理すること等を通じて、第4次産業革命の原動力となる技術群(テーマ)に沿う銘柄を選定する「S&P Kenshoニューエコノミー指数」の一つです。
このインデックスでは、遺伝子工学関連企業の銘柄を選定します。
✅遺伝子工学とは
「遺伝子工学」とは、遺伝子を人工的に操作することで自然の成長過程では起こらないような特徴を発現させることを指します。
身近なもので遺伝子操作されているものは多く、
植物では、多収性・耐病性・早熟性・有害成分の低減・有用成分の増加など品種改良されているものがあります。
現在活用されている又は、活用の期待がされている分野は下記のとおりです。
- 食品工業
- 医薬品
- 工業製品
- 環境分野
などなど
特に医薬品では、難病に効果のある薬品ができるかもしれません。
このような未来の可能性も秘めいています。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」の組み入れ銘柄
組入れ上位10銘柄と株価暴落率を下記に示します。

組入れ銘柄数は54銘柄です。
投資初心者には馴染みのある企業は少ないですね。どのような業種の割合か見てみましょう。

組入れ業種を見ると医療関係がほとんどということがわかります。
なので、遺伝子工学といっても医療分野に特化したファンドということは理解しておきましょう。

組入れ国はアメリカが87%以上を占めており、国分散の効果は得られません。
したがって、アメリカの経済状況に影響を受けやすいため注意が必要です。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」のチャートと純資産推移
ファンド設定来(2018/8/6~)のチャートと純資産推移です。

チャートをみると、基準価格のグラフがギザギザになっている印象を受けます。
これは短期間でのボラティリティが大きいということが言えます。
パフォーマンスも2020年10月頃まではマイナスを推移しており、それ以降から増加しています。
純資産も基準価格の上昇にあわせて増加していることがわかります。
なので、2020年10月を起点に人気が高まっているといえます。
2020年始から現在(2021/3/31)までの基準価格と純資産の推移をまとめると下表の通りです。

基準価格・純資産ともに成長しているように見えますが、他の「eMAIS Neoシリーズ」と比較すると小さいかなという印象です。
直近のチャートはどうなのか、3か月チャートを見てみましょう。

上記は直近3か月のチャートです。
やはりボラティリティが大きいですね。
毎日株価をチェックしてしまう人には、気が休まらないかもしれません。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」の実質コスト
目論見書・運用報告書から実質コストを見ていきます。

目論見書をみると、
- 購入時手数料:0%
- 信託財産留保額:0%
- 信託報酬:0.792%

運用報告書で見ることのできる隠れコストは、
- 売買委託手数料:0.117%
- 有価証券取引税:0.005%
- その他の費用:0.184%
の合計0.306%となります。
- 購入時手数料:0%
- 信託財産留保額:0%
- 信託報酬:0.792%
- 隠れコスト:0.306%
よって、実質コストは1.098%となります。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」のまとめ
解説してきた内容をまとめると以下の通りです。
- 遺伝子工学関連の銘柄に特化して投資
- 組入れ銘柄数は54銘柄
- 2020年始~現在までの基準価格:+39%以上
- 2020年始~現在までの純資産:+220%以上
- 実質コスト1.0%を超える
遺伝子工学は未来のあるテーマであり、基準価格・純資産ともに成長はしていますが、他の「eMAIS Neoシリーズ」と比較すると小さい印象です。
チャートを見たところボラティリティが大きいという印象も受けたファンドです。
ただし2020年10月以降から、人気が高まっていることもあり、今後もこの人気が続いていくのか注目です。
上記をトータルして考えると、基準価格・純資産も成長しており、人気も高まってきているため「eMAXIS Neo 遺伝子工学」の評判は良いといえると思います。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」で気を付けること3点

- ①手数料が高め
- ②テーマ型ファンドである
- ③分散効果が薄い
上記について解説していきます。
①手数料が高め
信託報酬は0.792%とインデックスファンドにしては高めです。
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」は人気の「eMAXIS Sllimシリーズ」や「楽天シリーズ」と比較しても信託報酬(管理費用)は高い設定です。

実質コストは1.0%を超えてきます。これはアクティブファンドレベルの手数料です。
②テーマ型ファンドである
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」はテーマ型ファンドであることを理解しておきましょう。
テーマ型ファンドの特徴は下記のとおりです。
- 知識がなくても特定のテーマに投資ができる
- 特定のテーマへの集中投資となり、リスクが大きい
- 売却タイミングが重要になる
遺伝子工学関連は現在とても人気のテーマです。しかし人気テーマは時間とともに変化します。
テーマに対する関心が薄れ、売却タイミングを逃すとリターンが小さくなる可能性があります。
③分散効果が薄い
「eMAXIS Neo 遺伝子工学」は特定のテーマへ集中投資をするため、セクター分散はできません。
組入れ銘柄数も人気インデックスファンドの、eMAXISSlim全世界株式は約3000銘柄、eMAXISSlim米国株式(S&P500)は約500銘柄ですが、「eMAXIS Neo 遺伝子工学」は54銘柄と明らかに少ないことがわかります。
したがって、インデックスファンドの魅力の1つである、分散効果は薄いです。
✅上記内容を含めて考えると長期投資には向いていないことがわかります。
ただし、人気セクターの見極めや基準価格を随時チェックできる人であれば、市場平均を上回るリターンが得られるかもしれません。
投資をする際は、最低でも四半期に1回程度価格の推移をチェックするようにするとよいでしょう。
遺伝子工学関連は今後も成長の見込みあり

遺伝子工学関連は今後も成長の見込みがあります。
OECDによると、世界のバイオ産業の市場規模は、今後 5 年で年平均成長率 7.0%の拡大が見込まれており、医薬・健康分野の市場規模が、今後 5 年間で約 1.7 倍に拡大するといわれています。
また日経バイオテクのよると、国内のバイオ産業市場規模は年平均成長率 6.8%が見込まれていると予測されています。


世界でも、日本でも今後の成長が予測されているため、期待ができます。
参考記事です。
https://www.meti.go.jp/press/2020/02/20210202001/20210202001-1.pdf
今後、私たちの病気を治してくれるかもしれない遺伝子工学。
その期待感だけでととても「わくわく」しますね^^
以上解説してきましたが、今後の遺伝子工学関連の成長を信じる人には投資候補として考えてみてください。
「eMAXIS Neo シリーズ」に興味を持っている方は、ぜひ「eMAXIS Neo シリーズの評判は?【全9ファンドを徹底比較します】」もご覧ください。
「eMAXIS Neo シリーズ」全9ファンドとS&P500を徹底比較しています。
ファンド選びの参考になると思いますので、ぜひどうぞ!
というわけで、今回は以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おわりっ
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